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2004.12.11

なぜIBMのパソコン事業は売却されたのか

 今頃ですが。ちょっと考察を。

 IBMのパソコン事業が売却されたのは,ひとえに「買ってくれる相手がいたから」に尽きるわけですが,改めて風呂に入りながら「NECや富士通,日立,松下のパソコン・ブランドなんて,宇宙人でも買わないよな~」などと思ってしまいました。

 ソニーの「VAIO」や東芝の「Dynabook」なら,何か勘違いしてOEMではなく自社ブランドでのパソコン販売を目指すことにした台湾メーカーが買ってくれるかもしれませんが,間違っても1000億円は出さないでしょう。かつてはNECが宇宙人っぷりを発揮して,「Packerd Bell」などという今では誰も覚えていないパソコン・ブランドを買って大損こいたことがありました(っていうか,NECってまだPackerd Bellで商売やってるんですね。欧州,南米,東南アジアではPackerd Bellブランドを継続しているそうです)。NECがPackerd Bellを買収してドブに捨てた金も,今回Lenovoが払った額と近かったのではないかと思います。

 実際Lenovoも,何か勘違いしていると思うんですが,「IBM」や「ThinkPad」ブランドの携帯電話やオーディオ・プレイヤー,DVDレコーダー,液晶テレビを販売してもいい契約になっているんだったら,ちょっと美味しいかも,と思いました。

 ITバブル崩壊直後かつデジタル家電ブームの直前辺りの時期に,中国の電機メーカーが日本の老舗ブランドを買収して,(あり得そうな例で言うと)PENTAXブランドのテレビだとか,Konicaブランドの冷蔵庫だとか,JVC Victorブランドの洗濯機だとか,KENWOODブランドのトースターなんかを販売するのではないか――,みたいなことが言われていた様な気がするのですが(例はすべて思いつきです),その後デジタル家電ブームという名のカミカゼが吹いて消えかけたこういったブランド買収劇が,デジタル家電バブル崩壊後の来年辺りに息を吹き返したりするんじゃないかなぁ,などと思ってみました。

 あと正直ソニーは,AIWAブランドを台湾メーカー(大同(TATUNG)とか)に売り払っても良かったのではないかと思います。もう無駄だけど…

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コメント

IBMにとっては売り時だったと思います。今後も同じように投資をして回収できるとは限りませんからね。ということは撤退するか、売却するか。あれだけの高い金額で買ってもらえたのは、ひとえに「ブランド」があったからで(もちろんバタフライキーボード他の新技術開発力も)、Lenovoからすれば、なんとしてでも世界に通用するそのブランドが欲しかったわけでしょう。

残念ながらNECが買ったPackard Bellは(実は私のDOS/V一号機はこれでしたが)安売りでは有名でしたが、ブランドを支える「技術」はなかった、会社の経営も危うかったようだし。結局NECは一時的な「シェア」しか買えなかったというわけです。

Lenovoはコスト競争の厳しい中国でNo1ですから、そのコスト競争力とIBMの技術(人も移りますから)、ブランドを融合してデルに挑もうということでしょう。

結局、今後デルとの競争に商機を見出せないIBMが売り、なんとしてでもデルとの競争に勝ちたい(あるいは互角に戦いたい)Lenovoが買った、ということでしょうか。

投稿: きむかず | 2004.12.11 09:12 午後

釈迦に説法だとは思いますが…
ここ2年買換え需要で景気が良いパソコン市場も、2005年後半からまた後退が予測されてますし、今が売り時というのはまさにその通りだと思います。HPとコンパックの合併(吸収でしたっけ…)、ゲートウェイの日本撤退など、今回のIBMのPC部門売却は、前回同様の業界再編の先駆けという意味合いが強いのではないでしょうか。
国内ブランドの統合があっても私は驚きませんですよ。むしろIBMの事業展望の賢明さを見習って欲しいと思います。

投稿: ち | 2004.12.13 05:38 午前

IBMにとっては,皆様ご指摘の通り,かなり「美味しい」取引だと思います。Lenovoにとっては正念場でしょうね。

ただ,日本メーカーにIBMの真似ができるかというと…。パソコンに関しては,日本メーカーが「売らない」というよりも,海外メーカーが「買ってくれない」のではないかと思ってしまいました。

投稿: 小松菜かじる | 2004.12.14 01:25 午前

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